読んだ論文からシリーズ📖
久しぶりに論文シリーズを投稿します。
Rams先生が1994年に書いた論文です✏️
歯周治療に力を入れている医院では、デンタルにおける歯牙の隣接部の歯槽硬線を歯周病の指標にしている医院が多いと思います。
果たして、それって本当ですか?
歯槽硬線をペリオの進行の指標にしていいのでしょうか??
そんな疑問に答えてくれる論文が、このRams先生の論文です☝️
Rams先生は、大御所Listgarten先生のグループの先生で、Listgarten先生の1989年、1991年の論文の患者を再評価しました。
中等度〜重度歯周炎を治療して、3ヶ月ごとのSPTに参加した51名の患者が被験者です。治療終了時に、X線写真にて歯牙隣接部の歯槽硬線の有無を調べ、3年後に歯周炎が安定していたか?もしくは、再発があったのかが評価されていました。
まとめた結果を見て頂くとお分かりになるように、X線写真上にて歯槽硬線が認められると、歯周組織の安定と正の相関性がありました。また、歯周炎の再発では負の相関性がありました。
つまり、歯槽硬線は歯周炎の活動性の指標になるということですね👍
あくまで、3年間3ヶ月ごとのSPTを継続した方の歯牙の隣接部の話ということを忘れてはなりません。
最後に、感度・特異度・陽性予測値・陰性予測値の補助説明を記載しておきます。
<補助説明>
『感度』ベースライン(SPT開始時)にて歯槽硬線が確認できた部位で、3年後にペリオが安定していた隣接部位の割合。
『特異度』ベースライン(SPT開始時)にて歯槽硬線が確認できなかった部位で、3年後にペリオが再発していた隣接部位の割合。
『陽性予測値』3年後にペリオが安定していた部位のうち、歯槽硬線が確認できた部位の割合。
『陰性予測値』3年後にペリオが安定していなかった部位のうち、歯槽硬線が確認できなかった部位の割合。